人に健康、環境にやさしく
   
 
Photo.1
 
シックハウス症候群
家が住む人にとって健康なものであること、少し前まではそんなあたりまえのことは誰も言いませんでした。それを殊更にとりあげなければならなくなったのは、家に入り込んだ化学物質のせいです。最近では、新築の家に住んでアレルギー症状やショック症状、なんとなくだるいなどの不調があらわれる「シックハウス症候群」が問題になっています。 その主たる原因は、新建材に含まれる、石油系素材。私たちがつくる木の家では、極力、自然素材を使うようにしています。
 

          
  シックハウスの原因
チェックポイント
私たちの家づくりでは?
 壁・床   ビニルクロスなど石油系素材を使用しているか?   木か土
 防虫   土台や畳に農薬系防虫・シロアリ駆除剤を施していないか?   風通しをよくする
 塗料   有機溶剤、ホルムルデヒドを使う合成樹脂塗料に注意!   菜種油、柿渋、米糠で磨く
 接着剤   合板、クロス貼りに化学糊を使用していないか?   クロスは自然素材で、接着剤は低ホルマリンの澱粉液など
 家具   家に気を使っても、つくりつけ家具や大型家具からシックハウスになることもあるので要注意!
 
  家具や建具も自然素材


 
  土に還らない新建材の家
新建材でできた家は、壊した時、土に還りません。石油系素材が入っているからです。燃やしても、有害なダイオキシンを発生してしまいます。しかも、木の家といっても、解体を前提につくられた木組み構法でなく、金物や化学糊で一体化してしまったような家であれば、木と新建材とを分離することがむずかしいので、結局、家一軒分まるごと産業廃棄物になってしまいます。こうした大きな有害ゴミはただただ粉砕されて山奥に埋められ続けています。そうした廃棄物から出る有害物質が水源を汚染しているケースが広がっています。
Photo.2  
新建材の家は解体後の再利用が難しく、多くはゴミになってしまいます。  
   


Photo.3
 
伝統的構法の家の知恵を見直そう
資源が不足し、ゴミがあふれている今、「循環型の社会」にしていかなければ、この世代はなんとかやり過ごせたとしても、これからの世代の未来を奪っていくことになってしまいます。「大量のエネルギーを使ってつくり、すぐに壊して次をつくる」という仕組みでまわっている今の経済のあり方に、先はありません。が、自然とうまく循環して生きていた「ちょっと前の時代の知恵」を、見直してみれば、人が地球と共存して生きていく糸口はみつかります。家づくりでいえば、伝統的構法にその知恵があります。金物でガチガチにかためた家と違って、ばらして移築したり、材を再利用したりすることもできますし、木、土、竹、紙、石と、最終的にすべてが自然に還る素材でできているのです。これこそ究極の「エコロジー住宅」ではないでしょうか。

Photo.5 伝統的な民家の解体現場。屋根茅(かや)を取り除いたところです。この茅は土に還りますし、構造材は再利用できます。
   
Photo.4  
少し前までの日本の民家はすべてが自然素材でできていた  

 何をどこに使っていた?
 木  柱、梁、壁、建具、床など
 土  壁、瓦、土間
 草  茅屋根、藁屋根、畳、すだれなど
 竹  壁の下地
 紙  障子、襖
 石  礎石
すべて裏山にある材料! 


 

働く家
最近の家は「快適」を一義としていますが、実はそれは消費によってなりたっています。「設備」と、電気・ガス・水道をはじめ「外のサービス」とがあってはじめて成り立つ「消費する家」なのです。お金を払って、快適さを得る、そのお金を稼ぐために働くのが今の経済のしくみです。でも、もともと家とは「働く家」でした。家は「快適に休む」場だけでなく、自前で食料をつくり、井戸で水をくみ、薪を割って火をおこし、生ゴミを肥料にし・・現金を払うことなく、家庭を運営するための「生産をする」場でもあったのです。産業構造自体が違うのですから、不便な過去にそのまま戻ることはなかなかできませんが、地球環境を考えれば「消費型」から「循環型」に変わっていかないと持続できないといわれています。せめてその第一歩を家庭から、ということで、現代版「働く家」を考えてもいいのではないでしょうか
 

 
 
Photo.6
太陽光や水の循環を活かした家のスケッチ  

 

 
 
     

 

「地球迷惑度」の低い家づくり
家をつくることが環境に負担をかけていないか。「地球迷惑度」という視点をもって、家づくりを考えてみるといいのではないでしょうか。家をつくるのにかかるエネルギー量が小さいことも重要です。柱や板を製材したり、壁土を調達するのにかかるエネルギーは、アルミやビニール、プラスチックなどを加工して新建材をつくりだすエネルギーと比べて、格段に低いのです。また、二酸化炭素放出量の増加による地球温暖化が問題となっています。成長過程にある若々しい木は、旺盛に二酸化炭素を固定し、酸素をつくりだしますが、老齢化して腐ったりすれば、逆に二酸化炭素を放出するようになってしまいます。十分に成長した木を家や家具にすることは、その分の二酸化炭素を放出させることなく封じ込め、固定化する役目を果たしてことになります。120平米の2階建て木造住宅は、約5トンの炭素を保存しているといいます
 

 
 

Fig.1
 

日本における二酸化炭素排出量: 人間の生産活動は二酸化炭素を増やす一方だが、森林は光合成によって二酸化炭素を封じ込めてくれる

 


 
 
     

木の家が建てたくなったら、ここをクリック!        
   


木の家ネットの会員 会員が実践する木の家づくり 更新ページ
topページへ

このサイトについて
地域別
 北海道・東北関東(東京以外)東京
 東海甲信越・北陸関西
 中国・四国・九州
職人がつくる | 日本の | 木の家
人に健康、環境にやさしく
いざという時に心強く | 末長く
愛着をもって住める家
そんな家を求めるあなたと
つくる私たちの縁結びのサイトです
現場レポート
インタビュー
赤堀楠尾の林材レポート
伝統構法の復権
木の家そもそも話
木の家Q&A
木の家ネット 総会と活動
 (c) 「職人がつくる木の家ネット」プロジェクト   web: http://kino-ie.net