■終了しました■ 7/18 これ木連「伝統構法を考える勉強会」 第4回 ~伝統構法を読み解く「階層的構造システム」 講師:渡辺一正氏 (東京都千代田区)


2月の河合直人氏を囲む勉強会以来、3月の大橋好光氏の実験報告、5月の住宅瑕疵担保責任保険制度、6月は新潟地震から見た伝統構法と、精力的に勉強会やフォーラムを行っている「これからの木造住宅を考える連絡会(これ木連)」。次は、今を「伝統構法再出発の時期」と捉える渡辺一正氏が特性を読み解きます。

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以下、渡辺一正氏の言葉です。『地下構造の複雑さを考えると地震入力の完全な予測は不可能である。幾ら耐震性能を高めても予想外の入力によって壊れることは多分にあり得る。重要度の低い部分での損傷は許容せざるをえない。その損傷がヒューズの役割を果して主要な部分の安全を確保することができれば更に良い。伝統的木構造には部材の壊れる順序用意、階層的構造システムを読み取ることが出来る。このような伝統構法を手本とすれば、新たな木構造システムを確立できるのではなかろうか。』

日時
平成21年7月18日(土)13:30〜16:30(開場13:00)

会場千代田区九段上集会室
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東京都千代田区東京都千代田区九段南2-9-6
(JR・東京メトロ有楽町線・南北線・都営新宿線市ヶ谷駅から徒歩15分、東京メトロ東西線・半蔵門線・都営新宿線九段下駅から徒歩13分)

講師プロフィール
渡辺 一正 氏  鳥取環境大学教授
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NPO 市民文化財ネットワーク鳥取の理事長として地域まちづくり活動を行う。現在、天保6年(1835年)に建築されたといわれる旧岡崎邸の保存運動に奔走中。岡崎邸は現代でも参考となる耐震構法など実験的な試みがなされ参照すべきものが多い。

内容
我が国の伝統的木造建築には土台と足固め、通し柱と管柱など、二部材を一対として、架構を作るルールが存在し、各一対の部材の間に適宜壁を挿入することによって建物の振動性状を調節している。このような伝統構法の架構原理を手本とすれば、新しい木造建築構造システムが可能性となる。

  1. 地震入力は、決定できない
  2. 構造の耐力には一定に限界がある
  3. 構造物は損傷を受け入れざるを得ない
  4. 損傷が連続的な損傷の引き金にならない条件は?
  5. 修理可能な損傷モードの条件
  6. 重要部分には損傷を許すわけにはいかないが、重要度の低い部分には損傷を許容できよう→需要度に応じた構造システムを考えよう
  7. 伝統的な構造の再評価
  8. 多様な入力緩和策
  9. 階層的構造システム
  10. 非構造部際であるからといって無制限に損傷を許容できる訳ではない
  11. 弱点を設計士、ヒューズを用意することが、階層的構造システムの基本原理

定員
60名(申込順、定員になり次第締切)

参加費
2,000円

申込・問合せ
これ木連事務局(NPO日本民家再生リサイクル協会内 担当:金井)
TEL:03-5216-3541
FAX:03-5216-3542
Eメール:koremoku@e-mail.jp

締切
7月15日(水)
参加者1名ごとに、氏名、所属、電話、ファクス、メールアドレスを明記のこと。
申込書(案内図付き)等をダウンロードする

主催
これからの木造住宅を考える連絡会
http://koremoku.seesaa.net/

構成団体:
財団法人住宅産業研修財団優良工務店の会
職人がつくる木の家ネット
NPO伝統木構造の会
有限責任中間法人日本曳家協会
NPO日本民家再生リサイクル協会
NPO緑の列島ネットワーク


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