新潟県中越地震 発生から10年


長谷川順一さん(住まい空間研究所)は、10年前の新潟県中越地震(中越大震災)の発生直後より、古い建物が「全壊」「半壊」といった判定を受けて次々と取り壊されていく中、中越全域に修復相談会を開催し「壊し急ぐことのないように」と呼びかけ、修復できる建物を救ってきました。その活動の一部を、過去に木の家ネットでも、中越大震災5年後の山古志村を訪れるというコンテンツでご紹介しました。

以下、長谷川さんたちが手探りで整えて来た、被災建物の修復支援体制により修復された建物の記録の一部と、新潟県中越地震発生から10年の日にあたる日に書かれた長谷川さんからのメッセージを建物修復支援ネットワークのサイトから転載させていただきました。

 

修復建物と帰還の記録

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長谷川さんからのメッセージ

hasegawajyunichi全壊から大規模半壊(半壊と全壊の中間)と判定された建物が、伝統木造の定理に基づく大工技術と、曳き家技術、そして地盤対策で取り入れられた現代の土木技術の合わせ技で助かった、被災建物のその後を10年の節目にリマインダーとしてアップさせて戴いた。震災復興には時間がかかるもの。しかしあまり時間をかけ過ぎてもいけないもの。そして振り返れば短かったようでも、その渦中にあっては、途方もないくらいに長いものです。そのことを忘れずに、尊い命を守るのも建築なら、それを奪うのも津波を除けば多くは建築であるということも肝に据えながら、今日は住み慣れた住まいを、慣れ親しんだ建物を、そして地域の文化を表す建造物を守り生かすことの意義を振り返る一日になりそうです。震災後のより痛みの少ない復興のために、被災後のミスリードをなくするためにも。


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