11/19 参議院の国土交通委員会で伝統構法についての質疑、11/29 朝日新聞に記事


11/29に、朝日新聞朝刊、野呂雅之論説委員の「記者の眼」に、「伝統木造構法ー匠の知恵活かす設計法つくれ」という記事が出ました。

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クリックすると、大きく見ることができます。

伝統構法の大きな特徴のひとつである「石場建て」についての説明、戦後建築基準法で伝統構法が位置づけられて来なかったこと、2007年の改正基準法で「石場立て」が実質建築不能に近い状態に陥り、それを救うために国交省が伝統構法の設計法構築にのりだした、いう一連の動きが前半部分でコンパクトにまとまっています。そして後半では、この設計法構築のための委員会が本当に伝統構法を救う方向に動いているのか、という疑問を、11/19、参議院国土交通委員会での答弁を引きながら、投げかけています。

野呂論説委員が言及した参議院での答弁は、伝統構法の将来にとって大変に重要なものでした。ぜひ、答弁の原文や映像にあたってみてください。

発言録を読む

主なポイントとしては

  • 伝統構法の活用は、林材建築の業界の発展に寄与するのみならず、日本の伝統文化を継承の上大変重要。建築基準法の見直しの中の一つとして是非検討したい。
  • 従来の耐震設計の概念から離れている石場建てについては、その耐震性について実証実験が必要。来年、E-ディフェンスで行う。
  • 伝統構法の設計法を構築する委員会では、本来、中立的に学術的な検証がなされなければならない。
  • 、かつての震災の経験を踏まえて、人命を失うような脆性破壊を起こ状況は、避けなければならなと。真摯な、学術的にバランスの取れた検証が必要
  • 伝統構法では、その土地にある木材を使って、その土地の気候に合った建築設計をするので、多種多様。マニュアルやガイドラインだけで一律に決めるのはむずかしい。現場の大工、建築士に任せていくことも大事。
  • 資格制度については、その運用、認定がまた一方の利権になりはしないかも踏まえて検討。
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  • 着工件数の低下という現状の中、建築基準法については運用の見直し等含め、今後検討していく課題。
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  • 伝統構法木造住宅設計法開発の委員会については、しっかりと見直しをする。
  • 参議院で情報公開されている、西田実仁議員と国交省前原大臣、馬淵副大臣との質疑応答のテキストがこちらにPDF書類として あります

    動画でみる
    答弁の動画もパソコン上で見ることができます。

    1)参議院インターネット審議中継のページににアクセス

    2)画面左にある「審議中継カレンダー」より「2009年」の左にある月スクロールボタンで「11月」を選び、日付「19日」をクリックする

    3)画面右側が「2009年11月19日の審議中継」のリストになっています。8行あるリストのうちいちばん下の「国土交通委員会」が、この記事で触れている委員会です。

    4)「国土交通委員会」をクリックすると、4時間7分もある全体を再生しはじめてしまいますので、4時間7分という収録時間のすぐ右に並んでいる3つのアイコンのうち、真ん中のアイコン(背広姿の人物)をクリックしてください。

    5)そうすると、委員会の一覧の下に「発言者一覧」というリストがあらわれます。8人分のリストの下から2人め「西田実仁(公明党)」をクリックしてください。

    6)動画配信方法を訊ねられますので、再生したい方式を選んで「決定」ボタンを押します。

    7)動画が再生されます。

    ※ 検索画面から、11/19、国土交通委員会、西田実仁議員という3要素で検索をしても、たどりつけます。


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