最近では民家再生事例が多くみられるようになり、社会的な関心も高まっていますが、数ある事例の中には、古い建物を意匠的な素材として利用しただけのものも見かけられ、一時の流行に終わってしまう危惧も感じます。一方で、古い建物の総称として「歴史的建物」という言葉が文化財から一般の古い家まで、幅広く使われています。これは、文化財と同様に一般の古い家にも固有の歴史的価値があるという意味を含んだ名称と解釈できます。
今回の伝技塾では、歴史的調査方法や価値評価が民家のように定まっていない近代住宅の一例として、昭和6年建築の旧滋賀邸(登録文化財)を取りあげ、その隠れた魅力や調査方法、修理技法などを明らかにし「歴史的建物」を住み継ぐ方策を探りたいと考えます。(企画担当:大平茂男 薄井温子 市村康子)
内容 | 時間 | ||
10/8(水) | 18:30〜21:00 (18:00 開場) |
第1講: 憧れの水洗トイレ
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1. 近代住宅のかくれた魅力の数々 | |||
2. トイレの歴史よもやま話 講師:山谷幹夫 (TOTO 歴史資料館) |
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11/12(水) | 18:30〜21:00 (18:00 開場) |
第2講: 再生現場のあれこれ
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1. 旧滋賀邸の再生 調査方法、再生方針、工事内容、他 |
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2. 曳家職人は語る 講師:日本曳家協会 |
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11/29(土) | 13:00〜15:00 |
旧滋賀邸 見学会
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※伝技塾受講者で事前申込のある方のみ、参加できます。参加費無料 | |||
12/10(水) | 18:30〜21:00 (18:00 開場) |
第3講: 住み継ぐということ
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1. 滋賀重列と自邸の歴史的価値話 講師:内田青蔵 (埼玉大学教授) |
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2. 祖父の家に対する思い 講師:中島公子 (所有者、滋賀重列の孫) |
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3. ディスカッション 中島公子、内田青蔵、多児貞子(たてもの応援団) |
会場
東京芸術劇場、中会議室(池袋西口駅前)
定員
各回とも70名(要申し込み)
主催・申し込み
伝統技法研究会(曽根田)dengi@kta.biglobe.ne.jp
〒167-0074 新宿区 北新宿 1-4-9
TEL 03-3367-1165 FAX 03-3367-1175
参加費
各回1,000 円 (3回通し参加の場合、2,700円)
学生:500 円